2016年6月16日

Ubuntuを選ぶ理由とUbuntuを選んではいけない理由

世間ではWindows10に勝手にアップグレードされたとかで問題になっているが、文句があるならWindowsなんか使わなければいいのに、と思う。

ただ実際のところは一切の同意なしに勝手にWindows10にアップグレードされるわけではないので、十分確認せずに文句を言っている人に非がある。

とはいえ、アドウェア同然の手口でアップグレードを誘導しているので、その手法自体は非難すべきだし、個人的にはこんな悪質な手口の製品は使いたくない。

というわけで、Windowsに代わるOSとして有力なものはMacとLinuxがあるわけだが、Macはハードウェアを買い換えなければいけない。Linuxなら今あるWindows PCにインストールしてすぐにWindowsと縁を切ることができる。

Ubuntuを選ぶ理由


Linuxには多くの「ディストリビューション」があって、正直どれを選んだらいいか迷ってしまう。初めてLinuxに触れるのなら、Ubuntuがおすすめだ。

Ubuntuは数あるLinuxディストリビューションの中でも特に普及していて、Ubuntu用として用意されているアプリケーションの数も多い。ユーザーも多いので困った時にも情報が多い。

企業が計画的にメンテナンスしているディストリビューションなので、個人が趣味で作っているディストリビューションに比べ、長く安心して使うことができる。

Windowsの代わりとしてLinuxを使うなら、Ubuntuが一番だろう。とはいえ、Ubuntuは万能ではない。Ubuntuにはないメリットを持ったディストリビューションが多く存在しているから、Ubuntu一辺倒にはならずに多くのディストリビューションが共存しているのだ。

Ubuntuを選んではいけない理由


選ぶ理由よりも選んではいけない理由のほうが多いが、それは選んではいけない理由に該当しなければUbuntuを選ぶべきだということだ。以下に該当する場合は、Ubuntuを選んでも失望するだけなのでやめておいたほうがいい。

Ubuntuは軽量ではない


古くなったWindows PCにLinuxをインストールして再生しよう、という記事をたまに見かけるが、スペックの低い旧式のPCにUbuntuを入れるのは禁物だ。

UbuntuはWindowsに負けない高機能なOSだが、その分要求するハードウェアスペックもWindowsと同等だ。Windowsの動作が遅いなら、Ubuntuの動作も遅いと覚悟したほうがいい。

そういう古いPCには、Ubuntuベースでも動作の軽いLubuntuやXubuntuをインストールすべきだろう。Lubuntuは次のバージョンから要求スペックが上がることがわかっているので、新しいバージョンを使い続けたならXubuntuを選ぶのがいい。

それでもマシンスペックが不足するなら、Puppy Linuxなどの超軽量Linuxを使うべきだ。

変化を嫌ってはいけない


Ubuntuの画面はWindowsとは大きく違う。今までと違うものを使いこなすのが嫌ならば、Ubuntuを選ぶべきではない。Windowsのような外観が欲しければ、XubuntuやUbuntu MateをカスタマイズしてWindows風にして使うか、最初からWindows風の外観を持ったLinux Mintを選ぶべきだろう。

UbuntuやそのベースとなったGnomeは、設計思想を理解して使いこなせば便利に使えるが、Windowsのやり方そのままで使おうとすると戸惑ってしまう。XubuntuやUbuntu Mateはスタートボタンが下から上に移動したと思えばまだわかるが、オリジナルのUbuntuやGnomeは最初から使い方を勉強しなおさなければいけない。

手段と目的を間違えてはいけない


UbuntuはOSである。ソフトぅエアを動かすプラットフォームなので、Ubuntuを使うというよりは、Ubuntu上でソフトウェアを使うというのが正しい。外観が大きく変わるデスクトップマネージャをあれこれ切り替えて使ってみたり、OSそのものを使うのが目的ならUbuntuには不満を抱くだろう。

そういう場合は、UbuntuよりはDebianはFedoraを使ったほうがいいだろう。

とはいえ、上記のような特別な理由がない限りは、Ubuntuがおすすめだ。

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