2009年5月15日

代返防止というのは大学生に対してやるべきことなのだろうか

青山学院大学が学生に iPhone を無料配布するらしいね。ニュースによると位置情報を使った出席申請で代返を防止するとか。

もちろん目的はそれだけではないのだろうけど、代返防止というのは大学生に対してやるべきことなのだろうか。そうではないと思う。

代返を頼むということは、講義に出席しなければいけないけれど、その時間にもっと大切なことをする必要があると判断したということだよ。代返を頼んだ友人に対する借りを返さないといけないし、講義を欠席したことによる勉強の遅れも取り戻さないといけない。普通に講義に出席した方が楽に決まってる。

大学に入学したての頃には軽い気持ちで代返を頼んだりもするだろう。高校生まではそんな自主的な判断力を求められることはなかっただろうから。でもそれも経験のうち。経験を通して自主的な判断力を養っていくのも大学生にとって必要なことではないかな。

そういう意味では、位置情報を使った代返防止とかではなくて、学生が自主的な判断できちんと講義に出席できるようにするのが正しい大学のあり方だと思う。代返でも何も問題ないような講義しかできないようなら教授に問題があるんだよ。

高校までは親や学校の先生の言うことを良く聞いて、決められた時間割通りに授業を受けてまじめに勉強する子がいい子だけど、大学に入ると自分で必要な単位を選択して、自分でテーマを決めて研究できる学生がいい学生。求められることがそれまでと違うんだよ。

それが大学で高校と同じようなことをするなら、大卒を採用するより高卒を採用して四年間自社のやり方で教育した方がいい人材ができる。大学でやってるような自由にやらせて自主性を育てるというのが会社ではやりにくいから高卒ではなくて大卒を採用したいんだよ。そのへんは考えてほしいな。

それともう一つ。 iPhone を使った研究って、初期段階では特定の端末に依存したものでもいいけど、応用段階としてはすべての携帯電話で使える技術にしないといけないんだよ。全世界の人に iPhone を無料で配れるのならそれでもいいんだけどさ。

いまは iPhone だけを配っていてもいいけど、数年後にはどの携帯電話でも使える技術にしていかないなら、青山学院大学ってソフトバンクの営業の口車に乗せられただけの三流大学ということになる。研究成果を期待していますよ。いやほんとに。

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