2013年5月24日

Kindle本セールで買った本のまとめ的な何か

Kindleストアでは毎週金曜日にセール本が入れ替わる。それも1割引きとかでなく半額以下の大安売りのものが多い。発売され手間がない話題の本が安売りされることも多い。

話題の本が安ければつい買ってしまうというもの。しかも安いのはシリーズものの1巻だけで、続きは定価で買うことになる。なかなかうまい戦略だ。安売りそのものはアマゾン独自のものだが、版元が全ストア向けに安売りしているものも多い。

そうやって買ってみたいくつかの本の感想を書いてみる。

ビブリア古書堂の事件手帳



推理小説というよりは、本好きが書いた本好きを主人公にした物語。


この物語の魅力は独特の空気感。現代の小説よりは明治の文豪の作品に近い空気感がある。明治というのは言い過ぎだが、肌に感じる空気やスピード感は昭和のものだ。

レッドデータガール


ファンタジーの中でも神様の登場するものは好きだ。神社の近くで生まれ育って、境内を遊び場にしていたし、民話伝承の多い土地でもあるので神話には親しみがある。

この本に関していえば、1巻は丸ごと前振り。本編は2巻から。神社の娘が主人公とはいえ、山伏とか忍者とか陰陽師とか出てきてしっかりした考証よりはエンターテイメント性を重視している印象がある。本の紹介では本格ファンタジーになっていたけど、どちらかというとラノベだ。

氷菓


これは推理小説として読むとあまり面白くないかな。「氷菓」だけでなく「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」まで含めて学園祭に至る3部作として読まないと面白くない。違う境遇で育った二人が出会うことによって起きる心境の変化をじっくり読み解くのがいい。そういう意味では短編集の「遠回りする雛」は1年間の心の変化を追いかけることができるので面白い。

万能鑑定士Qの事件簿


1巻だけ読んだがあまりにも続編に引っ張る終わり方にがっかりした。「次巻完結」とか週刊誌の連載じゃあるまいし、こういうのは上下巻とかにしてほしい。紙の本の場合はページ数の兼ね合いもあるので上下巻に分けるのもやむを得ないが、電子書籍の場合はセットで一つの物語なら一冊にまとめてほしい。買いやすい価格という観点で分冊にするなら、分冊版と合冊版を販売したり、全巻揃えたら一つにファイルをまとめられるようにするのはどうだろうか。

こうやって見てみると見事に角川グループの本ばかりだ。うまく乗せられてる。とはいえ、安売り本以外でも電子書籍に関しては買うのは角川グループか講談社がほとんどだ。

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