アップルがiBooksストアで日本語書籍の販売を開始した。大手出版社の大部分は参加しているようだが、小学館はまだ参加していない様子だ。参加している出版社にしても他の書店で販売しているすべての本が出そろっているわけではない。
今後iBooksがiTunesのように市場で圧倒的シェアをとれるかというと、そうは思わない。iTunesの場合は大規模な商用ダウンロード販売としては実質元祖なので価格設定から販売方法までアップル主導で推進できたが、電子書籍の場合は最後発だ。先行している米国でも書籍販売はアマゾンに負けていることから考えても、書店としての魅力はアマゾンのほうが上だ。
iTunesは専用再生デバイスはDRMフリーになるまでiPodしかなかったが、早い段階でMacだけでなくWindowsにも対応したし、MacやWindows上でも再生できた。ところがiBooksストアはiOSでしか使えない。いくらiPhoneのシェアが高いといっても、iOSだけでなくAndroidにも対応し、PCからも購入できるうえに割安な専用端末まで持っているアマゾンとは比べることすらできない。
Androidには対応しなくても、iTunesのような購入から読書、ライブラリ管理までできるiBooksソフトウェアをMacとWindowsに対応してリリースすれば、アマゾンに対抗できるだけのものになるだろうが、それまでは魅力に欠ける。
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