2009年6月6日

検索連動広告のあり方について考えてみた

テレビやラジオで CM を流して、「詳しくは検索」とかいうのはよくやる手法だが、ちょっと考えさせられる事例に出くわした。

テレビでとある洋菓子の宣伝をやっていて、「送料無料で通販、詳しくは検索」というものだった。いつもだったら気にしないのだけど、ちょっとどういうことになっているのか気になって検索してみた。

普段使っているブラウザでは検索ボックスは Google 検索になっているので、そこで検索すると広告の店がスポンサーリンクとして強調表示された。そのために広告を出稿しているのだろうから当然の結果だし、そうでなければ意味がない。

Google では検索連動広告は一つではない。強調表示されないものの、画面の右上にもいくつかスポンサーリンクが表示される。ここには、同店の広告ではなくて、同店の商品を通販で扱っている別のオンラインショップの広告が表示された。同店としては直接自店のオンラインショップで販売するつもりでテレビと検索をセットにした広告を出したのだろうけど、別の店で売れたところで同店の売り上げに貢献することに違いはないからまあこういうのもありだろう。

ではヤフーではどうなるか。日本ではヤフーはまだまだ強いからね。特にテレビをだらだら見る層とかには Google より断然強いと思う。ヤフーで同じ言葉を検索してみると、スポンサーサイトとして同じ店が同じ位置に表示された。ヤフーにも出稿するのは当然だろう。

しかし、画面の右上に表示される広告には、 Google の結果に加えて、同地域で営業するライバル店の広告とか、類似品の広告も表示された。これは営業妨害でないのか?さすがにメインの検索広告ではないからクロではないけど、グレーだ。間違って買う人も多いんじゃないかな。

そしてその中には、その地域の土産物として有名な、誰でも知っていると思われる店のものもあった。私の中ではその店に対するイメージは大幅ダウンした。有名だけどあそこの菓子は買わない。

その他の検索エンジンではどうなのか。 MSN でやってみたら、検索結果は Bing になった。マイクロソフトは Bing に本気ということなのか。それはそうと、広告はなかった。この分野ではマイクロソフトは相当弱いということなのか。百度でも試してみたけどこちらも広告はなかった。日本での知名度はまだ全然だからね。

そしてもう一つ、 Ask でもやってみたが、本来の店の他にライバル店とか類似品が列んで表示された。ちょっとこれはいただけないね。

オーガニック検索で類似品やライバル店が出てくるのは当然だし、そのために検索することだってあるのだからフィルタリングされると困る。しかし、広告に関しては、そこにライバル店が表示されるというのは出稿側としては想定外だろうし、そんなことされると広告を出したくないと思うんじゃないかな。

Google がきちんとやっていることはわかった。 AdSense でもライバル会社の広告が出ないよう抑制する設定とかあるし、大口顧客になれば自分でオンラインで設定しなくても担当営業が何とかしてくれそうな気はする。

それに対してヤフーはもうちょっとがんばらないといけないかな。クレームの元になるだろうし。私はこの業界の人間ではないけど、概要くらいは知っている。そういう相手に対してはライバル店の検索結果に広告を出すというのはかえってイメージダウンになるし、そういう人はブログとかにも書くだろうから悪い噂は広まるよ。


ちなみに今回検索したのは小樽の洋菓子店「ルタオ」で、その検索結果に出てきたライバル店は北海道の洋菓子として有名な「ロイズ」でした。

Google の検索では大丸百貨店が出てきたけど、ここは本当にルタオの商品を販売しているから問題ないと思う。

でもヤフーの結果に出てきた楽天に出店している店は似たような名前の商品を売っている別の店。かなり紛らわしいし、広告には楽天の URL がはっきりと書かれているので楽天のイメージダウンになると思う。

違法ではないけどすれすれのことをやっているから楽天は伸びたんだろうけど、だからこそ楽天にはダーティなイメージがつきまとう。

そもそも店の名前ズバリで検索しているのに類似品やライバル店が出てくること自体確信犯だよね。チーズケーキとかフロマージュとかで検索しているわけじゃないんだから。

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